Хидео Ёкояма — библиография

Abteilungsleiterin Tomoko Nanao wird benachrichtigt, als eine junge Polizistin plötzlich nicht mehr zur Arbeit erscheint. Nanao ist für alle weiblichen Polizeikräfte der Präfektur verantwortlich und hat einen dunklen Verdacht. Als Nanao im Polizistinnen-Wohnheim erfährt, dass die vermisste Frau von einem mysteriösen jungen Mann umworben wurde, beginnt ein Wettlauf gegen die Zeit.

Inspektor Futawatari wird mit der personellen Umstrukturierung der Präfektur beauftragt, doch Kriminalpolizei-Legende Michio Osakabe weigert sich überraschend, in Ruhestand zu gehen. Osakabe wird zu einem Sandkorn im Getriebe der Polizeibürokratie – bis Futawatari darauf stößt, dass Osakabe nicht aufgehört hat, in einem grausamen Fall zu ermitteln, der nie gelöst wurde …

Ｄ県警で「陰の人事権者」の異名を恣にしているエース、二渡真治。その懐に食い込んでいると自負していた上原勇三が、Ｎ署の刑事官に任命される。抜擢人事には違いないが、警務畑一筋の上原勇三にとって、畑違いの刑事部門への異動は放出と感じられるものだった。 しかもＮ署では殺人事件の捜査本部が置かれている真っ最中で、上原は一課の刑事たちから蔑ろにされ、更に元刑事ＯＢらが集まる会の圧力に晒され、追い詰められていく……。

なんてこった……法廷の裁判長席で居眠りし、あろうことか、寝ぼけて「美和」と妻の名を呼んでしまった！　Ｄ地裁の裁判官・安斎は蒼白になった。新聞記者がコラムネタにと動いているらしい。地裁所長は激怒し、安斎の現在の若い妻が、再婚の５年前に病死した先妻と親しかったことをねちねちと責める。もし記事が出たら、今まで築き上げたすべてを失ってしまう。つねに清廉な裁判官として自分を律してやってきたのに、所長はいま自分の左遷を考えている──。鮮やかな短篇。

特ダネを抜け！　他社にぜったい負けるな！　と言われる毎日。職業・地方新聞の警察担当記者。年齢・二十九歳。性別・女。水島真知子は、追い込まれていた。仕事の壁、女としての壁。自分の記事がもとで、社の部数が大きく減少。部数増加のために、上司は確証のない記事も書けという。若い記者たちのやり方は、いいかげんで納得いかない。擦り切れていく自分。そこへ、全国紙からの引き抜きの声が。しかし評価されたのは、自分の実力か、それとも……あの秘密のネタ元なのか？

平均的なサラリーマンだった山本は一夜にして「鬼畜」に堕ちた。声をかけてきた若い女を高校生と知らずにホテルへつれこみ、関係したうえ、殺してしまったからである。そこそこの出世欲で敏腕を自負していた営業マンは妻から見捨てられ、社会から抹消された。なぜ殺したのか、なぜ殺さなければならなかったのか。自分の手で壊したおのれの未来に悲嘆し、12年の刑を終えた彼に執拗にせまる殺人依頼の電話……。事件加害者と被害者双方の癒しつくせぬ葛藤。

刑事も職場を離れれば一個人であるべきだ──そうした主張から、警察手帳の一括保管を提唱したＪ県警本部警務課企画調査官、貝瀬正幸。反対の声もあったが、ようやくテスト導入に漕ぎ付けて間もなく、30冊もの手帳が署内の保管場所から紛失した。犯人は内部か、外部か……。記者発表まであとたった２日。貝瀬が捜査をすすめるうち、硬直した警察組織の暗部や男たちの矜持があぶりだされていく。第53回日本推理作家協会賞、短編部門の受賞作にしてテレビ化原作！。

主人公はＤ県警の「議会対策」担当・柘植（つげ）正樹。県議会で投げられる議員の質問内容をあらかじめ調べ、県警本部長が滞りなく答えられるようにすることが職務だ。時には、差しさわりのない質問を議員に用意してやったりもする。そんな日常に「鵜飼議員が一般質問で警察に爆弾を投げるらしい」との噂が！　本部長が議会で立ち往生したら自分の将来はない。噂は真実なのか？　４年前の選挙買収事件の報復か？　ついに鵜飼議員との正面対決に赴いた柘植を待っていたのは……！

"We need to know what he's going to ask." On the eve of a routine debate, Political Liaison Tsuge learns a wronged politician is preparing his revenge. He must now quickly dig up dirt to silence him.

男社会の色濃い警察組織で、婦警としてベテランの域に達した七尾。少数ながらふえつつある女子職員を娘のように、そして次世代をになう警察官として見守り、育ててきた。そのうちのひとり、22歳の平野が手柄を立てる。わがことのように喜ぶ七尾は、しかし翌日から姿を消した彼女の身を案じることに……。平野の手柄を呪う犯罪者の報復か？　それとも知られざる男関係のもつれからか？　稚拙ながらもすがすがしい志をいつくしむ婦警の乾坤一擲。

"It was supposed to be her special day." Section Chief Nanao, responsible for the force's 49 female officers, is alarmed to learn her star pupil has not reported for duty, and is believed to be missing.

間諜（スパイ）――警察職員の賞罰にかかわる情報を扱う「監察課」職員に向けられた、不名誉な称号である。出世街道の途中で病いに倒れ、監察課に拾われた新堂は一枚の内部告発文書を手にする。名指しされているのは実直を絵に描いたような男、曾根。不倫を重ねているという。公安課出身の柳を使い、初老にさしかかった警部の調査が始まった――クロか、シロか。味方か敵か。昇級レースの軌道に戻るため、署内にうごめく野心に翻弄される男たちの逆転劇。

"It's too easy to kill a man with a rumour." Shinto of Internal Affairs receives an anonymous tipoff alleging a Station Chief is visiting the red-light district ­- a warning he soon learns is a red herring.

「県警」という名の巨大組織。その警察一家の要となる人事担当の二渡（ふたわたり）真治は、天下り先ポストに固執する大物ＯＢの説得にあたる。勇退拒否とは、組織人として生涯を過ごしてきた者として、考えられない行動だ。いったいその真意は？　引退を説いたがにべもなく撥ねつけられた二渡がＯＢの周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた……。「まったく新しい警察小説の誕生！」と選考委員の激賞を浴びた第５回松本清張賞受賞作。

"The force could lose face . . . I want you to fix this." Personnel's Futawatari receives a horrifying memo forcing him to investigate the behaviour of a legendary detective with unfinished business.